中国の偽身分証明書

お隣中国の身分証明証事情

日本ではなくお隣中国の話となりますが、やはり国が違えば身分証明証の事情というのも違います。
中国でよく利用される身分証明証は「居民身ブン(人編に分)証」(以下居民身分証)というものです。
この居民身分証は16歳以上の国民に対して交付されるもので、それぞれの管轄の住所地公安局から発行されています。

実はこの居民身分証は中国国内では非常に頻繁に必要とされる証明証です。
例えば戸籍変更の届け出を行なう場合や、入学手続を行なう際、出国申請を行なう際などの公的手続きに利用されるのは勿論のこと、ホテルへのチェックインや郵便物の受け取りにも必要とされるようです。
そのため、この居民身分証に記載されている18桁のコードは多くの人が暗証出来るほどになっているのだといいます。

さて、そんな重要な身分証明証なのだから、当然しっかりとしたセキュリティでもって発行されている、と考えるのが日本人としては当然の発想です。
ただ、そこはやはり中国といいましょうか、この居民身分証には偽造の問題というのが常につきまとっているようです。
特に最近では明らかに有用性があるとは思えないような、有名人の居民身分証が二束三文で販売されているというのですから、セキュリティについては疑問符が付くでしょう。

例えば実際に販売されている偽造居民身分証としては、北朝鮮の第一書記である金正恩氏や、ロシアの大統領ウラジミール・プーチン氏のものなどがありました。
ただ、これはまだ生きている人物なので見れた方です。
中にはもはや歴史の教科書にしか存在していない孫文氏の居民身分証や、テロリストであるオサマ・ビンラディン氏の居民身分証も販売されているというのですから、身分証明証として本当に価値があるのかどうか疑問を挟まざるを得ないでしょう。

何故こんなに偽造証明が蔓延しているのか?

ちなみに前述の偽造居民身分証は、なんと16円で販売されているというお手頃価格のものです。
では、何故そんなに低価格で提供できるような状態になるほど、多くの偽造証明が出回るようになっているのでしょうか?
その理由は、居民身分証の作成に必要なソフトが民間で作れるレベルのものであることにあります。

実際最近になって多く出回っている偽造居民身分証は誰かが勝手に作った居民身分証作成ソフトによって作られているもので、中国政府もこの対処に苦慮しているという状況です。
ただ、この偽造居民身分証は精密なものではなく、実際にはしっかりと見比べれば違いが分かる程度のものです。
とはいっても状況によってはそこまで細かく見ることが出来ないタイミングというのもあり、各方面が対応に苦心している状況となっています。